2019年10月23日
神奈川県の商店街に対して行っております「神奈川県商店街実態調査報告書(令和元年度版)がまとまりました。
今年度は商店街のキャッシュレス化をテーマに設定し調査を行いました。
[アンケート調査対象(対象:73、回収64)、ヒアリング調査対象(対象:20)]
以下、報告書から一部抜粋して紹介します。
◆キャッシュレス決済を導入している店は3割以下という商店街が、全体の7割
・キャッシュレス決済の導入状況は、調査時点(今年5月)ではまだまだこれからという状況にあり、キャッシュレス決済導入店は「ほぼない」という商店街が40.6%あり、3割程度以下である商店街は全体の7割を超え73.4%にのぼる。
・そのなかで「ほぼ全て」の店が導入しているという商店街は64商店街中4つ(6.3%)あった。
◆導入されているキャッシュレス決済はクレジットカードが最も多く、QRコードではPayPayが圧倒的に多い
・キャッシュレス決済の種類について、「クレジットカード」が一番多い(91.9%)ものの、「QRコード決済」(64.9%)や「交通系ICカード」(62.2%)が伸びてきていることがわかった。
・そのうちのQRカード決済では、「PayPay」が圧倒的に多く(87.5%)導入されており、他とは大きな差があった。
◆キャッシュレス決済導入の障害やデメリットは、第一には決済手数料の高さ
・商店街が考えているキャッシュレス決済導入の障害やデメリットについては、「店舗が負担する決済手数料が高い」というのが一番多く64.1%を占めた。
◆商店街でキャッシュレス化が進まない理由は、大きく4つある
・商店街にキャッシュレス決済が導入できない理由については、大きく分けると4つ、手数料問題、先行き不安問題、高齢化問題、お店の業種特性問題がある。
・手数料問題は「小売店の少ない利幅(例えば3%程度)のなかで3%を超える手数料は払えない」、つまり「手数料が高い」などである。
・ほか先行き不安問題は「今は無料でも期間が過ぎればどのくらいになるか不安」など。高齢化問題は「店主の高齢化で操作に不安がある」「お客様も高齢客が多い」など。お店の業種特性問題として「魚屋とか手が濡れている職業は機械がダメになってしまう」「ラーメン店も油が飛び回る」などの理由で導入が難しいことが分かった。
★この調査の詳細については、以下、PDFファイルにて掲載しております。
「令和元年度 商店街実態調査報告書 概要版」
PDFファイル(全8ページ)
「令和元年度 商店街実態調査報告書」
PDFファイル(全45ページ)