──シンプルで美味しい、最も飽きの来ないパンを追求──

　戸塚駅東口の喧噪から少し離れた一角に「ぷちらぱん」がある。様々な世代の人に愛されるパン店だ。
　「一番人気はやっぱり食パンです」と青木陽社長。毎日40〜50本ほど売れるという。パンの味が良いからサンドウィッチもよく売れる。確かに食べてみると、パン自体の香りが明らかに違う。
　「街のパン屋と大手メーカーは根本的に製法が違うんです。大手メーカーは、機械で捏ねやすいように小麦粉の生地を作るのですが、我々は手作業で捏ねるので油脂分も最小限に仰えることができるのです。そうするとパンの風味がしっかりと出て、香りも良くなるのです」
　青木さんは強調する。ひとつずつ商品を丁寧に作っているだけだと。さらにぷちらぱんでは「余計な添加物等はなるべく何も入れない」がモットーだ。他店から来た従業員も、本当にパンに何も入れていないと驚くという。

　昨年、イートインの「ぷちらぱんカフェ」も同じ戸塚東口に開店した。
　やってみて青木さんは確信した。飲食店への料理提案など、パン店だからこそできることはまだ沢山あると。シンプルさこそが定番で支持されるもの。その基本の上にぷちらぱんの味がある。

「かながわ商店街新聞平成25年11月号より」