営業時間:9:00~19:00
定休日:なし
所在地 | 横浜市緑区寺山町86 美紀ビル1F |
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電話番号 | 045-932-1337 |
最寄駅 | JR横浜線・横浜市営グリーンライン 中山 |
加盟商店街 | 中山商店街(協) |
お茶の奥津園は鶴見での開業から約100年の業歴を有する老舗の専門店である。戦時中は営業を休止し、昭和23年に現在の地、JR横浜線・中山駅前で店が再開された。今の店主の奥津守さんが3代目、そして4代目を継ぐ息子さんも店の経営に携わっている。
若い人のお茶離れが進む中で、当店が顧客を維持している大きな理由は、産地である静岡県金谷地区の工場と密な関係を築き、一緒になって美味しいお茶を追求していることにある。お茶は気候などによって、毎年の出来が異なるため、必ず産地に赴き工場との話し合いで、その年の味を決めている。その後、産地工場から直送される新鮮なお茶は、現在広く普及しているペットボトル茶とは、全く異なった味と香りだ。
そして当店が今もこだわり続けるのが量り売りである。「お茶を美味しく飲むには、買ってから茶筒に入れ1ヶ月ほどで飲みきることだ」と奥津さんから教えられた。さらに、販売側にとっての量り売りの良さは、茶葉の品質を自身の目で直接確かめて売れることだと言う。この量り売りを求めて来店する客も多い。当店の今後をたずねると、「急須で入れる伝統的な日本のお茶の文化を守り伝えていきたい」との言葉が返ってきた。当店が立地する中山商店街は、再開発が予定されており、現在過渡期にあるが、伝統的なお茶の味わいを追求する専門店の行く末を見守りたい。
執筆者:為崎緑[けいしん神奈川]
「かながわ商店街・おみせ新聞令和2年2月号より」