──団地の中にある、知る人ぞ知るサーフショップ──

　タカハタスポーツは、駅からバスで10分以上かかる、上飯田団地内のスポーツ用品店だ。1973年に団地が出来た時からずっとこの場所にある。とはいえ、今のようにスポーツ用品、それもマリンスポーツに特化した店になったのは20年ほど前からで、以前は靴店だった。
　「当時、靴業界はどんどん薄利多売になり、先がないと思ったんです。それで息子の秀基が詳しかったサーフィン関連の店へと舵を切りました」と、高畑勉社長が話してくれた。専務の秀基さんの地道な営業活動が実を結び、現在では、大磯ロングビーチ（夏期）やスパリゾートハワイアンズなどにも専用の売り場を持ち、大忙しの毎日だ。
　そして店はサーファーに愛される店に成長した。自身もサーファーである秀基さんは、サーフボードやウェアを知り尽くしている。お客一人ひとりに合わせた商品選びはもちろん、サイズを測った上で、ウェアやボードのオーダーメイドも可能だ。湘南海岸への行き帰りなどに、口コミで知ったお客が東京や埼玉などからも訪れるという。
　勉さん秀基さん二人が大切にしていることは「売り焦らない」こと。お客様と共に歩む店をこれからも目指していく。

「かながわ商店街・おみせ新聞令和元年10月号より」