──ブームに頼らず、地域で愛されるコッペパン専門店を目指す──

　JR新杉田駅と京急線杉田駅を結ぶ杉田商店街の中に、今年3月に開店したニューフェイスが（食）盛岡製パン杉田店だ。テイクアウトのコッペパン専門店で、首都圏で3店舗目、神奈川県では初出店となる。
　「盛岡のアンテナショップのように感じてもらえれば」と、伊藤慧店長が話してくれた。言葉通り同店のコッペパンは岩手県産の小麦「ゆきちから」を原料に焼き上げているし、「盛岡じゃじゃ麺」や「のだ塩ミルククリーム」を挟んだパンなど盛岡にまつわる人気商品を揃えている。
　さらに杉田店では、夜22時まで営業していることを活かし、呑んだ後のシメのラーメンならぬ「シメコッペ」を17時から販売している。会社帰りのお客に好評で、伊藤店長も手ごたえを感じている。
　最近は、遠方のお客よりも地域のお客の方が多くなってきていると話す伊藤店長。「商店街の真ん中に出店したのは初めてですし、街の雰囲気がとてもいい。このまま地域で長く愛される店に育てていきたい」開店から半年ばかりだが、盛岡出身の伊藤店長はしっかりと杉田の街を見つめている。

「かながわ商店街・おみせ新聞平成30年10月号より」